LCDを制御する

2005/8/25

重要

MES2.0b3ではLCDをサポートしていません。
ここで紹介する方法は、IOポートを直接操作して、LCDを制御しています。
IOポートの操作やLCDの制御方法に自信がない方は、決して実行しないでください。
また、これら操作により生じた障害、故障等についてはすべてご自身の責任において処理してください。

動作

AKI-H8/3069FフラッシュマイコンLANボードをマザーボードにとりつけます。
マザーボード上のLCD(液晶パネル)に文字を出します。

使用するLCDは

• ＬＣＤキャラクタディスプレイモジュール（１６×２行バックライト無し）   [SC1602BS-B(-S0-GS-K)]
• ＬＣＤキャラクタディスプレイモジュール（１６×２行バックライト付）   [SC1602BSLB(-S0-GS-K)]
• ＬＣＤキャラクタディスプレイモジュール　２０×４行バックライトなし   [SC2004CS-B]
• ＬＣＤキャラクタディスプレイモジュール　２０×４行バックライト付き   [SC2004CSLB]
• 上記同等品

です。
SC1602とSC2004は電源の接続端子が違いますから、注意してください。

注意事項

注意すべきことはつぎのとおりです。

• LEDの制御と同様、ABWCRを0xFFにする。
• LCDはデータ4ビット(DB4-7),E,RSで制御している。
  LCDのDB0-3,RWは接地されている。
• LCDのRWは接地させているので、LCDの状態を取得することはできない。
• LCDの制御プロトコルを把握する必要がある。

プログラム

1. Eclipseを起動して、新しいプロジェクトをつくります。
   プロジェクト名はLCDにします。
   
   
   
2. 新規にファイルを作ります。
   作るファイルは
   • Makefile
   • lcd.c
   • sc1602.h　再利用することを前提にヘッダファイルにします。
   です。
   
   
   Makefile

   ## lcd.c
   MES2 = /home/j00300/H8/MES2.0b3
   TARGET = lcd
   
   SOURCE = $(TARGET).c
   OBJ = $(TARGET).o
   ELF = $(TARGET).elf
   
   
   clean :
           rm -f $(OBJ) $(ELF)
           
   all : $(ELF)
   
   $(ELF) : $(OBJ)
           h8300-elf-gcc -Wl,--section-start=.stack=0x400 -B $(MES2)/local/h8300-elf -L$(MES2)/app -mint32 -mh -T $(MES2)/app/h8pic.x -nostartfiles $(MES2)/app/h8piccrt0.S -o $(ELF)  $(OBJ) -lmes_h8
           cp $(ELF) /tftpboot/
           
   $(OBJ) : $(SOURCE) sc1602.h
           h8300-elf-gcc -B $(MES2)/local/h8300-elf -I $(MES2)/app -mint32 -mh -fPIC -O2 -c $(SOURCE)

   
   lcd.c

   #include <mes2.h>
   #include <h8/reg3067.h>
   #include "sc1602.h"
    
   int main(){
           printf("LCD test (AKI-H8/3069)\r");
   
           lcd_init();
   
           lcd_string("AKI-H8/3069");
   
           printf("LCD OK ?\r");
   
   }

   
   sc1602.h

   //#include <mes2.h>
   //#include <h8/reg3067.h>
   
   #define RS              0x10 ;
   #define E               0x20 ;
   #define LEDR    0x40 ;
   #define LEDG    0x80 ;
   
   int lcd_cmd(char cmd){
           P4DR = cmd ;
           sleep(1);
           P4DR = 0 ;
           sleep(1) ;
   }
   
   
   
   int lcd_init(){
           // LCD initiation
           sleep(15);      //wait 15 mSec after Power ON
           
           ABWCR=0xff;
           
           P4DR = 0x23 ;
           P4DR = 0x00 ;
           
           sleep(5);       //4.1mSec
           P4DR = 0x23 ;
           P4DR = 0x00 ;
           
           sleep(1);       // 100uSec以上待つ(1mSec wait)
   
           lcd_cmd(0x23);
           lcd_cmd(0x22);
   
           lcd_cmd(0x22);//function set
           lcd_cmd(0x24);
   
           lcd_off();      // LCD OFF
           lcd_clear();// LCD CLEAR
   
           lcd_cmd(0x20);//entery mode set
           lcd_cmd(0x26);
           
           lcd_on();//LCD ON
   }
   
   //      LCD CLEAR
   int lcd_clear(){
           lcd_cmd(0x20);
           lcd_cmd(0x21);
   }
   
   //      LCD CURSOR HOME
   int lcd_cursor_home(){
           lcd_cmd(0x20);
           lcd_cmd(0x22);
   }
   
   //      LCD ON
   int lcd_on(){
           lcd_cmd(0x20);
           lcd_cmd(0x2E);
   }
   
   //      LCD OFF
   int lcd_off(){
           lcd_cmd(0x20);
           lcd_cmd(0x28);
   }
   
   // 文字列をLCDへ出力
   int lcd_string(char *p){
           int i;
           for(i=0;i<strlen(p);i++){
                   int a = (p[i] & 0x00F0) >>4;
                   int b = p[i] & 0x000F;
                   lcd_cmd(0x30+a);
                   lcd_cmd(0x30+b);
           }
   } 
   

   
   
3. プロジェクトをビルドします。
   
   
4. H8/3069FフラッシュマイコンLANボードを起動します。
   xterm(kterm)を起動し、minicomを実行します。
   tftpコマンドでled.elfをAKI-H8/3069Fにダウンロードし、led.elfを実行します。